★ 小論 = いわゆるエッセイ ★


 第1回 平間 至さんの事


昨年の3月の誕生日にがんばった自分へのごほうびという事で何年かぶりに永ちゃんのCDをブックオフ(全国にあるんだろうか?)で買った。(誕生日に買うと言うところにはこだわって欲しかったやつが見つかった次の日に「まだありますように!」と願いながら買いに行って買った。
それ以来2カ月に1枚くらいのペースでまだ持ってなかった永ちゃんのCDの買い足しが続いている。

で…
先月だったかな
「YES」を買った。CDジャケットが赤と黒を基調にしていてかなりカッコいい!「やっぱ永ちゃんは赤とか黒とかシンプルではっきりした色が似合うな♪」などと思いながらふと「もしかしてこの写真って…」
CDジャケットをパラパラパラ(「YES」のジャケットはタテ長なのです)とめくって見ると
ありました

「photographs : Itaru Hirama」の文字が…

う〜んやっぱし!スゲェ!!

平間 至氏は隣町、塩竈市出身の写真家です。ご近所さん的な言い方をしますと「ひらま写真館」の息子さんです。年も私と同じくらい(後で確認しましたらまったく同じでした)昨年は地元での活動も行った為新聞などでも紹介され私も知るところとなりました。

記事によれば「日本のトップアーチストから一番撮って欲しいと言われる写真家」なのだそうです。確か氏が撮影したミュージシャンの名前には(私の記憶違いでなければ)浜崎あゆみさんもあったと思います。矢沢永吉さんの名前は間違いなくありました。

それ以来、平間至さんは私の中でなんとなくですが(住んでいる場所と年が近いというだけで)「地元出身のもっとも成功した方」という位置付けなのです。(私の場合は「実業家」というジャンルの成功者にはあまり興味がないみたいです。)


最近またブックオフに行きました。今回は作業場でかけるBGM探しではなく重松清さんという方の本を探しに。帰りがけに出口近くのでデイスプレイ棚の下の方に何気なく目をやると…。

あった、。ありました。
平間さんが昨年塩竈の人達を撮影した写真集「よろしく!= Don't forget me.」(新風舎 2.300円)永ちゃんばりに振り向いてファインダーを見つめる赤ちゃんを塩竈の若いお父さんが抱いている表紙のヤツです。
その日は何しろ重松さんの小説を早く読みたい気持ちで一杯でしたので少し迷いましたが買わずに帰宅。でもやっぱりあの写真集を買い逃す訳にはいきません。次の日朝一番に手に入れました。

写真集から伝わって来たもの
東京のエッセンスを水で薄めたような仙台に染まらずに残っている塩竈独特の町や人のにおい(地理的には仙台は城下町で塩竈市は漁港としてさかえた町、それにはさまって隔てているのがここ、メイクアップスタジオの所在地=現在の人々の生活にはほとんど影響がない位の大昔に東北の拠点だった事もあるといわれる多賀城市なのです。)

だから写真にうつっているおばあちゃんは小さい頃どこかで会った事のあるおばあちゃんに思えたり高校生のたまり場の部屋は中学生の頃にタムろしてギターをひいたりそいつの兄貴のエロ本を盗み見した友達の部屋にそっくりだったり…
とても懐かしい気持ちがするのです。

写真の見方などまったく分からない私ですが平間氏は意識的に黄土色を強調させているような気がしまた。見終えた時の印象は「潮臭い(「潮の香りがする」というしゃれた表現よりこっちの方があたっている気がする)。生臭い=元素記号で表わされる臭いではなくてムード。土地に暮らす人独特の生命感がリアルにこちらまで伝わって来ると言う意味で。

母親(へたの横好きで墨絵や藍染めをやったりしている)に見せると「青が好きな人だね」と一言。やっぱり見え方って人によってこんなに違うんだ。

でもどっちも塩竈の色だ。

青は港の海と空の色で黄土色はそこに浮かぶ船の鉄板にこびりついた錆の色

がんばってがんばってがんばったらごほうびに平間さんとお会いできてお話なんかできる機会はあるのかな。身近に思えて実はものすごーく遠い存在の人に…。



2005年(H.17年)6月





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